【薬剤師監修】デエビゴの効果は?何時間眠れるかや副作用も解説

【薬剤師監修】デエビゴの効果は?何時間眠れるかや副作用も解説

目次

デエビゴ(レンボレキサント)は、脳が起きている状態である覚醒を一時的に抑えることで、眠りを促す不眠症の治療薬です。寝つきの悪さにも、夜中に目が覚めてしまう悩みにも使われますが、翌朝以降まで眠気が残ることがあり、飲む時間や量には気を配る必要があります。

ここでは効き方の仕組みから、眠れる時間の考え方、副作用、飲むときの注意、やめたいときの進め方までを、処方を受けている方の目線で整理しました。

この記事の要約

  • デエビゴは脳の覚醒を一時的に抑えて眠りを促す不眠症の治療薬
  • 眠れる時間には個人差があり、成人の睡眠時間は6時間以上が目安
  • 主な副作用は傾眠、頭痛、倦怠感、異常な夢
  • 服用中は車の運転など危険を伴う機械の操作を行わない
  • 肝臓に重い障害がある人は使えず、妊娠中や授乳中は事前の相談が必要

デエビゴの効果とは?

デエビゴの効果とは?

デエビゴは、脳が起きている状態を一時的に抑えることで睡眠を促す不眠症治療薬です。眠気を無理やり起こす薬ではなく、目覚めている力をゆるめる働きが中心になります。

参考:医療用医薬品 : デエビゴ (デエビゴ錠2.5mg 他)

脳の覚醒を抑えて眠りにつきやすくなる

デエビゴは、脳が起きている状態である覚醒を一時的に抑えることで、眠りに入りやすい状態をつくります。意識を強制的に低下させるのではなく、日中に働き続けていた覚醒の仕組みを夜間だけ抑える薬と捉えるとよいでしょう。

飲んですぐ意識が途切れるような感覚があるわけではないため、「即効性がない」「効いていない」と感じられる場合もあります。

寝つきと中途覚醒のどちらの悩みにも使われる

デエビゴは不眠症の治療薬として処方されます。

不眠症には、寝つきが悪い入眠障害や、眠りが浅く途中で何度も目が覚める中途覚醒、早朝に目覚めて二度寝ができない早朝覚醒などが含まれます。日中の倦怠感や意欲低下、集中力の低下といった不調を伴うこともある病気です。ただし、「眠れない」という一つの症状だけを指すとは限りません。

受診する際は、眠りにつこうとするときにどこで困難を感じているかを言葉にしておくと、診察でも伝わりやすくなるでしょう。

参考:
不眠症 | 生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット) | 健康日本21アクション支援システム Webサイト

錠剤は3種類あり量を調整しやすい

デエビゴ錠には2.5mg、5mg、10mgの3種類があり、それぞれ錠剤の色が異なります。どの量から始めるかは、年齢や体の状態、ほかに飲んでいる薬などをもとに医師が決めます。

体調が良くなったと自分で判断して服用をやめたり、量を加減したりすると、症状が悪化することがあると注意喚起されています。量を変えたい、飲むのをやめたいと感じたときは、逆に体調を悪化させないためにも主治医に相談しましょう。

参考:日本医薬情報センター(JAPIC)「不眠症治療薬 レンボレキサント製剤 デエビゴ錠(添付文書)」

デエビゴの服用で眠れる時間

デエビゴを飲めば何時間眠れる、といった決まった時間は示されていません。
必要な睡眠時間には個人差があり、翌朝以降に眠気が残る場合もあるため、寝床に入る時刻から逆算して考えましょう。

論点 目安になる考え方
必要な睡眠時間 成人は6時間以上が目安、個人差は大きい
翌朝への影響 眠気や注意力の低下が残ることがある
判断の軸 起床時刻から十分な睡眠時間を確保できるか

参考:医療用医薬品 : デエビゴ (デエビゴ錠2.5mg 他)

必要な睡眠時間は人によって変わる

適正な睡眠時間は年齢や体質によって異なります。

厚生労働省の睡眠ガイドでは、成人は6時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保することが推奨されています。デエビゴは眠りを促す薬であり、睡眠時間そのものを何時間と決める薬ではありません。朝起きたときに休めた感覚があるかどうかが、自分に合った睡眠時間を知る手がかりになるでしょう。

参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」

参考:睡眠対策 |厚生労働省

翌朝まで眠気が続く場合もある

デエビゴは、服用した翌朝以降まで影響がおよび、眠気や注意力、集中力、反射運動能力の低下が生じる場合があります。量を増やしたあとは眠気が現れやすくなるため、増量した直後は特に注意しましょう。翌朝に予定がある日は、寝床に入る時刻が遅くなりすぎないよう調整しておくのがおすすめです。

朝の眠気が続いて生活に支障が出る場合は、量や飲む時刻の見直しについて主治医に相談しましょう。

デエビゴと市販の睡眠薬との違い

デエビゴは、医師の診察を受けたうえで処方される不眠症治療薬です。
ドラッグストアで買える睡眠改善薬とは、使う目的も入手の仕方も異なります。 

比べる観点 デエビゴ
入手方法 医師の診察と処方箋が必要
使う目的 不眠症の治療
併用の判断 他の薬との組み合わせは医師や薬剤師が判断

参考:医療用医薬品 : デエビゴ (デエビゴ錠2.5mg 他)

医師の診察を受けて処方される点

デエビゴは、処方箋がなければ受け取れない薬です。処方薬を決めるための診察では、眠れない状態がいつから続いているか、日中にどのような不調が出ているかが確認されます。

不眠の背景には、ストレスやこころとからだの病気、ほかの薬の副作用などさまざまな原因があるとされ、原因に応じた対処が求められます。

参考:
2 良質な「睡眠」をとる(寝る):ストレス対処法としての生活習慣 - 食う・寝る・遊ぶの充電法|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト

市販薬と違い自己判断で足せない

「もう少し効いてほしい」と感じても、市販の睡眠改善薬を自己判断で追加するのは控えましょう。

デエビゴには、併用する際に注意が必要な薬や、食べ物・飲み物があります。ほかの薬を使っている場合や新たに使い始める場合は、医師や薬剤師へ相談することが求められます。市販薬やサプリメントを試したいときも、まず主治医に相談しましょう。

参考:
不眠症 | 生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット) | 健康日本21アクション支援システム Webサイト

デエビゴが効かないと感じる理由

デエビゴが効かないと感じる理由

デエビゴが効いている実感が乏しいときは、薬が合っていないと決めつける前に、飲み方や生活側の要因を見直してみましょう。
原因によって次に取る行動も変わるため、まずは状況の整理から始めるのが理想的です。

感じている状態 見直したい点
寝つくまでに時間がかかる 飲む時刻と寝床に入る時刻のずれ
眠れた気がしない 不眠の背景にある別の要因
効き目が弱い気がする 量の自己調整をしていないか

参考:医療用医薬品 : デエビゴ (デエビゴ錠2.5mg 他)

飲むタイミングがずれてしまっているとき

デエビゴは就寝の直前に服用する薬です。飲んだあとに家事や仕事など何か作業をしていると、寝床に入る時刻が服用した時刻から離れてしまいます。

また、食事と同時または食直後に服用すると、効果の発現が遅れるおそれがあります。夕食の直後に飲む習慣がついている場合も、服用タイミングの見直し対象です。飲む時刻を寝床に入る直前にそろえるだけで、感じ方が変わるケースもあるでしょう。

不眠の原因が体調や環境にあったとき

眠れない状態が続く背景には、前述のとおりストレスやこころとからだの病気、服用している薬の副作用など、いくつもの要因が関わるとされています。不眠が続くと「また眠れないのではないか」という不眠恐怖が生じやすい点にも留意が必要です。緊張や眠りへのこだわりから、かえって不眠が悪化する状態につながるケースも存在します。

薬だけで解決しようとせず、生活面の要因も含めて整理していく姿勢を意識しましょう。

参考:
2 良質な「睡眠」をとる(寝る):ストレス対処法としての生活習慣 - 食う・寝る・遊ぶの充電法|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト

自己判断で量を増やしてしまっているとき

薬が効かないと感じても、飲む錠剤量を自己判断で増やすのは避けてください。

量を増やせば眠気は現れやすくなりますが、眠気の残存による翌日への影響も大きくなります。処方薬は医師に指示された用法・用量にしたがって使用することが前提であり、量の加減は診察のなかで決めていきます。「効いていない気がする」と伝えること自体も診察の判断材料になるため、遠慮せず主治医に相談しましょう。

デエビゴの副作用

デエビゴの副作用

デエビゴで報告されている主な副作用には、傾眠、頭痛、倦怠感、異常な夢などが挙げられます。
いずれも命に関わるものとは限りませんが、日中の生活に影響が出る場合は受診を検討する目安になるでしょう。 

気づきやすい症状 考えられる副作用
すぐ眠ってしまう 傾眠
頭が痛い 頭痛
体が重くて動きたくない 倦怠感
怖い夢や嫌な夢を見る 異常な夢

参考:医療用医薬品 : デエビゴ (デエビゴ錠2.5mg 他)

参考:PMDA(RMP資材)「デエビゴ錠を服用される患者さんへ」

日中に強い眠気が残ることがある

特に注意したい副作用の一つは、強い眠気によってさまざまな状況でも眠ってしまう「傾眠」です。夜間だけでなく、日中の会議中や移動中に強い眠気が現れる場合もあります。

眠気で仕事や家事に支障が出ているようであれば、我慢して続けるより、その状況を主治医に相談する方がよいでしょう。量の調整や飲む時刻の見直しで改善するケースも見られます。

頭痛や体のだるさが出ることがある

飲み始めの時期に、頭痛や、体が重く感じられる倦怠感があらわれる場合もあります。しかし、もともと肩こりや疲労感を抱えている場合、薬の影響なのか体調の変化なのか判断がつきにくいことがあります。

いつから、どのくらいの強さで出ているかを記録しておくと、診察での説明がしやすくなるでしょう。

怖い夢を見て目が覚めることがある

怖い夢や嫌な夢を見る、いわゆる「異常な夢」も報告されています。

夢の内容そのものに驚いて目が覚め、かえって眠りが浅くなったように感じるケースもあるでしょう。生活に影響する場合は、我慢せず主治医へ相談しましょう。

参考:日本医薬情報センター(JAPIC)「不眠症治療薬 レンボレキサント製剤 デエビゴ錠(添付文書)」

デエビゴを飲むときに気をつけたいこと

デエビゴは、寝る直前に服用し、その後は自動車の運転など危険を伴う機械の操作を行わないことが前提の薬です。
飲み合わせにも注意が求められるため、ほかの薬やサプリメントは主治医へ事前に伝えておくと安心です。

場面 気をつけたいこと
飲むタイミング 寝床に入る直前に飲む
服用中の行動 自動車の運転など危険を伴う機械の操作を行わない
ほかの薬 使用中の薬や新しく飲む薬を必ず伝える

参考:医療用医薬品 : デエビゴ (デエビゴ錠2.5mg 他)

布団に入る直前のタイミングで飲む

デエビゴは、寝床に入る直前に服用する薬です。寝る前の作業はすべて終えて、あとは寝るだけという状態にしてから飲みましょう。生活の都合で就寝時刻が日によって変わる場合は、飲み方の工夫を主治医に相談するのがおすすめです。

参考:PMDA(RMP資材)「デエビゴ錠を服用される患者さんへ」

服用中は車の運転を行わない

デエビゴの影響は、服用した翌朝以降にもおよぶ可能性があり、眠気や注意力・集中力・反射運動能力の低下が生じることがあります。服用しているあいだは、自動車の運転など危険を伴う機械の操作をなるべく行わないようにしてください。

どうしても通勤や送迎で車を使わなければならない場合は、処方の段階で事情を医師に伝えておきましょう。

飲み合わせを事前に薬剤師へ伝える

ほかの医療機関で処方された薬、市販薬、サプリメントも含めて、使用しているものはすべて主治医に伝えましょう。お薬手帳一冊にすべてまとめておけば、確認の手間を軽減できるはずです。

新しい薬が増えたときは、そのつど医師や薬剤師に確認しましょう。

デエビゴが服用できない人

デエビゴには、使用できない人と、とくに注意して使う必要がある人が定められています。
持病や妊娠の可能性がある場合は、処方の前に主治医へ伝えておきましょう。

区分 該当する人
使用できない 過去にこの薬の成分で過敏症があった人 肝臓に重い障害のある人
特に注意が必要 ナルコレプシーやカタプレキシーのある人 脳に器質的な障害のある人
特に注意が必要 呼吸機能に中等度以上の障害、腎臓に重い障害、肝臓に軽度から中等度の障害がある人
事前に相談 妊婦または妊娠している可能性のある人 授乳中の人

参考:医療用医薬品 : デエビゴ (デエビゴ錠2.5mg 他)

重い肝臓の病気がある人は使えない

肝臓に重い障害のある人は、デエビゴを使用できません。過去にこの薬の成分で過敏症があった人も同様です。

肝臓に軽度から中等度の障害がある場合は、使えないわけではないものの、特に注意が必要な対象に含まれます。健診で肝機能の数値を指摘されたことがある場合は、主治医に相談しましょう。

妊娠中や授乳中の人は事前に相談する

妊婦または妊娠している可能性のある人、授乳中の人は、使い始める前に医師や薬剤師へ相談する必要があります。

妊娠を希望している段階でも、伝えておいたほうが治療の選択肢を一緒に考えやすくなります。妊娠中だから薬が飲めないと自身で決めつけてしまうと、心身の負担がかえって体調を悪化させかねません。自己判断せず、今の困りごとを含めて医師と一緒に決めていきましょう。

持病がある人は医師と慎重に判断する

ナルコレプシーやカタプレキシーのある人、脳に器質的な障害のある人、呼吸機能に中等度または重い障害のある人、腎臓に重い障害のある人も、特に注意が必要です。ナルコレプシーは日中に突然強い眠気があらわれて眠り込んでしまう病気、カタプレキシーは感情が高ぶったときに全身または体の一部の力が抜けてしまう病気です。

いびきが強い、日中に眠り込んでしまうなど、思い当たる症状がある場合は注意しましょう。

参考:
昼間の眠気 – 睡眠不足だけではなく睡眠・覚醒障害にも注意が必要 | 生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット) | 健康日本21アクション支援システム Webサイト

デエビゴの服用をやめたいときは?

デエビゴの服用をやめたいと考えたときは、自己判断で決めず、診察のなかで進め方を相談しましょう。
眠れる日が続いてきたという変化も、診察での重要な相談材料になります。

状況 取りたい行動
薬に頼りたくないと感じる やめたい理由を整理して診察で伝える
眠れる日が増えてきた 減らし方や間隔を主治医と決める
副作用がつらい 自己判断で中止せず早めに受診する

参考:医療用医薬品 : デエビゴ (デエビゴ錠2.5mg 他)

参考:日本睡眠学会「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」

自己判断で急にやめずに医師へ相談する

体調が良くなったと自分で判断して服用をやめてしまうと、病気が悪化することもあります。

眠れる日が数日続いたからといって中止すると、不眠がぶり返して不安が強まることもあります。慢性の不眠症は、適切な治療を受けないと回復しにくいといわれています。やめたい気持ちが出てきた時点で、主治医に相談しましょう。

眠れる日が続いてから減薬を検討する

眠れる日が安定して続いてきた時期は、治療内容を見直す一つのタイミングと言えるでしょう。

診察では、眠れた日数、起床時の休めた感覚、日中の眠気の有無を伝えると、判断の材料になります。減らし方や飲まない日のつくり方は、体調を見ながら段階的に医師と決めていきます。

まとめ

デエビゴは、脳の覚醒を一時的に抑えて眠りを促す不眠症治療薬であり、何時間眠れるかが決まっている薬ではありません。

傾眠や頭痛、倦怠感、異常な夢といった副作用が報告されており、翌朝以降まで影響が残る場合もあります。服用中は、自動車の運転など危険を伴う機械の操作を行わないことが前提です。量の増減も中止も自己判断で行わず、気になる変化はそのつど主治医に相談しましょう。眠りの治療は、数日で終わるものとは限りません。

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デエビゴのように比較的新しいお薬は、薬局によって取り扱いがなく、後日また受け取りに行くことになる場合もあります。

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