皮膚炎とはどのような症状のこと?原因・予防法・処方されるお薬を紹介

皮膚が痒くなって引っ掻いたりすると、赤くなったり発疹が出ることがあります。
症状が長く続く場合には、ストレスも感じるようになるでしょう。
本記事では、皮膚炎とは何か、またその原因・予防・処方される薬について解説します。
なお、皮膚炎の種類は幅広いため、ここでは一般的な症状や状態について取り上げます。

皮膚炎とは

皮膚炎とは、痒みがあり赤い発疹が出るような様々な疾患を総称して呼ばれているものです。
症状をもとに診断されることが多く、皮膚テストや皮膚生研(皮膚の一部をとって顕微鏡で確認する検査)をもとに、具体的な治療方針が決定します。
皮膚炎には、真菌感染症(例えば、いわゆる水虫)などの、皮膚感染症は含まれません。

皮膚のメカニズム

皮膚は、表皮・真皮・皮下組織の3層で構成されており、皮膚炎はそのうちの上層で起こります。
外傷から身体を守ったり、体温を調節したり、水分や電解質のバランスを整える機能などがあります。
そのため、皮膚炎を治療せずに放置してしまうと、皮膚から感染を起こしてしまったり、何よりも痒みが継続することによって不快に感じるでしょう。
皮膚炎は、その原因ごとに適切な治療を行っていく必要があります。

皮膚炎の症状

概ね、原因に対する反応が数時間または1〜2日間続くといわれており、それ以上症状が続く場合には医師に相談しましょう。
皮膚炎には様々な原因があり、症状も様々です。
ここでは、皮膚炎の一般的な症状について紹介します。

痒み

痒みを生じることで、そこに炎症や疾患があるということを身体が発信する、防衛反応のようなものです。
掻くと一時的に痒みはおさまりますが、皮膚が傷つくことがあり、そこから細菌が入ってしまうとさらに痒みがひどくなったり炎症がひどくなります。

発赤(皮膚の赤み)

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皮膚炎の種類によって、発疹のようにプツプツと出てくるものもあれば、身体の一部または全体がまんべんなく赤くなることがあります。
引っ掻くことにより刺激になり、より赤くなってしまうため、なるべく触らないことが大切です。

皮膚炎の原因と予防法

ここでは、皮膚炎の原因と予防法について紹介していきます。

皮膚炎の原因

皮膚炎には、原因がわかっているものとそうでないものがあります。
原因がわかっている疾患は、アレルギーによるもの(アトピー性皮膚炎・アレルギー性接触皮膚炎など)です。
そのほかに一般的に原因となるものは、皮膚の乾燥・静脈瘤によるものなどがあります。

皮膚炎の予防・対策

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皮膚炎は痒みを伴うことが多く、悪化を予防するためには掻かないことが鉄則です。
もしアレルゲンによるものであるとわかっている場合には、そのアレルゲンに接触することを避けましょう。

皮膚炎の治療・処方されるお薬

皮膚炎は、原因と具体的な症状によって治療法が異なります。
必ず医師から指示された方法を守るようにしましょう。

痒くなる原因を抑える

一番の治療は皮膚を掻かないことであり、スキンケアをすることが大切です。
入浴やシャワーの時間は短くして、必要な頻度以上には入らないようにしたり、保湿効果のある石鹸を使ったり、部屋の空気を加湿したりすることで、皮膚の乾燥を防ぐようにしましょう。
どうしても痒みが気になる場合には、痒み止めの効果のある軟膏や、保湿剤で皮膚を潤すことで緩和される場合があります。

ステロイド薬

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強い炎症を抑えるために、ステロイドの外用薬(軟膏)が使われることがあります。
ただし、ステロイドを使ってもなかなか治りにくいものや、むしろ悪化したり副作用が出る場合があり、使用している時には注意が必要です。

なるべく掻かないことが皮膚炎の予防につながる

皮膚炎とは何か、またその原因・予防・処方される薬について解説してきました。
痒みを鎮める方法や、ステロイドへの不安など、皮膚炎に対して様々な悩みを抱えることが多いかと思います。
しかしながら、診察室ではゆっくり質問できないこともあるでしょう。

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参考文献
  • MSDマニュアル 家庭版「皮膚の病気の診断」
  • MSDマニュアル 家庭版「皮膚の構造と機能」
  • MSDマニュアル 家庭版「かゆみ」