慢性蕁麻疹の原因を知って対処していこう!治療の進め方を解説

突然ブツブツと現れて、かゆみなどの不快感を伴う慢性蕁麻疹ですが、なかなか消えない状態にストレスを感じるでしょう。
同じようにブツブツとでる皮膚炎は他にもあり、見極めが大切です。
本記事では慢性蕁麻疹の概要、原因や治療法などについて解説していきます。

慢性蕁麻疹とは

蕁麻疹とは、何らかの原因で突然くっきりと皮膚が赤く盛り上がる膨疹が、体の様々な場所に現れる病気です。
強いかゆみを感じる場合もあります。
このうち、6週間以上にわたって消えない状態が継続している場合を、慢性蕁麻疹と呼びます。
進行すると喉の粘膜が腫れたり、呼吸が苦しくなることもあるため、重症化していると感じたらすぐに病院に受診するようにしましょう。

他にも赤くブツブツと出る皮膚炎があるため、区別をして、正しい治療法を行うことで治っていきます。
皮膚炎全般のことについては、こちらの記事も併せてご覧ください。

【関連記事】
皮膚炎とはどのような症状のこと?原因・予防法・処方されるお薬を紹介

湿疹との違い

湿疹も同じように皮膚に炎症が出る病気ですが、表面がカサカサしていて、何日も同じところに症状が続きます。
一方で蕁麻疹とは、治れば跡形もなくなるというところが違いです。

慢性蕁麻疹の原因

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慢性蕁麻疹は、たいていの場合は皮膚の中にある「マスト細胞」が、何かしらをきっかけに活性化されることが原因です。
また、蕁麻疹の発生は原因が1つだけではなく、いくつかの要因が重なったときに発症しやすいといわれています。
しかしながら、どんな人に、どの時間帯に発症しやすいかなど、まだ解明されていないことも多くあります。

慢性蕁麻疹の種類

マスト細胞が活性化される原因として、アレルギーによるものと、刺激によるものと、明らかな刺激のない特発性に分けられ、多くの場合は特発性であるといわれています。

特発性慢性蕁麻疹

特別に原因が1つに特定できないものを、特発性慢性蕁麻疹と呼んでいます。
疲れ、ストレス、細菌やウイルスの感染、マスト細胞を活性化する自己抗体の存在などがいくつか重なった場合に、発症するといわれています。
現状では、特発性慢性蕁麻疹の原因や重症度を調べる方法はありません。
ただし、特定できる原因がないか、皮膚生検で調べることはあります。

刺激誘発性蕁麻疹

何かしらの原因物質による刺激があることで引き起こされる蕁麻疹です。
皮膚をこすった時、温度の変化によるもの、皮膚を日光にさらした時、汗をかいた時などがあります。

アレルギー性慢性蕁麻疹

アレルギー反応で発生する慢性蕁麻疹です。
アレルゲンによって引き起こされるものであるため、刺激誘発性蕁麻疹に分類されます。
原因として食事・薬品などが挙げられ、血液検査で特定が可能です。
疑われる物質で皮膚を傷つけて反応がないかを調べる方法もあります。

慢性蕁麻疹の治し方・処方薬

主な治療方法は、慢性蕁麻疹の発症原因となる、マスト細胞の活性化を抑えることです。
アレルギー性であればそれを引き起こすアレルゲンを避けること、特定のものが原因であるとわかっているならそれを避けることが大切です。
特に、原因がわからない慢性蕁麻疹の場合には、疲れやストレスを貯めこまずに発散するようにすること、暴飲暴食はせずに栄養バランスの整った食事を3食とること、十分な睡眠をとること、不規則な生活を避けて、生活習慣を整えていくことが、一番の治療となります。

処方薬

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処方薬には、マスト細胞の活動を抑える、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬が用いられます。
飲み薬や塗り薬を中心とし、指示された用法用量は必ず守るようにしましょう。
なぜなら、薬の効果が12〜24時間程度であり、薬を中止すると再び症状が出てくることがあるためです。
継続的に症状を抑え続けるためにも、決められた時間を守って処方薬を使うことが大切です。
また、体質改善のための漢方薬も併用することがあります。

処方薬を受け取るストレスも減らしていきましょう

慢性蕁麻疹とはなにか、その原因や治療法などについて解説してきました。
日頃から忙しく生活している方は、普段のストレスを減らすことさえ大変な中、慢性蕁麻疹と診断されて継続的な治療が必要になると、治療自体にもストレスを感じてしまうかもしれません。
そのため、治療薬をスムーズに受け取れるように工夫をして少しでもストレスを減らしていくことも重要といえるでしょう。

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参考文献
  • 厚生労働省 アレルギーポータル「アレルギーについて 蕁麻疹(じんましん)」
  • 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 蕁麻疹「Q4 蕁麻疹はアレルギーが原因ですか?」
  • 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 蕁麻疹「Q8 思い当たる理由なく毎日症状を繰り返しています。」
  • 一般社団法人 日本アレルギー学会「アレルギーの病気とは」
  • 一般社団法人 日本アレルギー学会「アレルギーの病気についてQ&A」