目の疲れ・かすみ・頭痛…眼精疲労のサインと今すぐできる解消法

眼精疲労

スマートフォンやパソコンの長時間使用が当たり前の現代では、眼精疲労は身近な問題です。
放置すると、頭痛や肩こり、視力低下を招くこともあります。

本記事では、眼精疲労の症状や原因、日常生活に取り入れやすい改善策をご紹介します。
また、適切な点眼方法については、以下の記事で詳しく紹介していますので併せてご覧ください。

【関連記事:目薬(点眼薬)の正しい差し方を解説。清潔な手で使用することがポイント

眼精疲労の症状・原因

ここでは、眼精疲労の症状・原因について紹介していきます。

眼精疲労の症状

眼精疲労の症状は、単なる目の疲れだけではありません。
具体的な症状として、以下が挙げられます。

  • 目の疲れ、違和感
  • 視力の低下
  • 目の乾燥や充血、まぶしさの増加
  • 目の痛み、ドライアイ
  • ものがぼやける、ピントが合いにくくなる
  • 頭痛、首や肩のこり
  • 眠気や集中力の低下

眼精疲労が進行すると日常生活に支障をきたすため、早めの対策が必要です。

眼精疲労の原因

眼精疲労は、目の酷使や環境要因、視力の問題、体調不良などが影響して発生します。
スマートフォンやパソコンのブルーライトは大きな負担となり、照明の明るさや乾燥した環境も疲れを悪化させる原因です。

さらに、視力が合わないメガネやコンタクトレンズを使用すると、ピント調整の負担が増し、疲れやすくなります。
老眼が進行すると近くのものを見る際に負担がかかるため、適切な矯正が必要です。

ストレスや睡眠不足、栄養の偏りも眼精疲労を悪化させる原因です。
特にストレスは涙の分泌を減少させ、目の乾燥を招きます。
バランスの取れた食事と十分な睡眠の確保を心がけることで、眼精疲労の予防につながります。

眼精疲労の対策

ここでは、眼精疲労の対策をご紹介します。

食事・ドリンク

眼精疲労を防ぐには、以下の目に良い栄養素を積極的に摂ると良いでしょう。

  • ビタミンA(ほうれん草、ニンジン、レバー)
  • ビタミンB群(豚肉、納豆、乳製品)
  • ビタミンC・E(柑橘類、ナッツ類)
  • DHA・EPA(青魚)
  • ルテイン(ケール、ブロッコリー)
  • アントシアニン(ブルーベリー、ナス)

ほうれん草やケールとナッツのサラダ、ブルーベリーと野菜のスムージーもおすすめです。

また、目の乾燥を防ぐには、水分補給が欠かせません。
アントシアニンが豊富なブルーベリージュースや、抗酸化作用のある緑茶、ビタミンB群が含まれる栄養ドリンクなどが眼精疲労に良いでしょう。

ツボのマッサージ・ストレッチ

目の疲れを感じたときは、ツボ押しやストレッチが効果的です。

晴明(せいめい)・攅竹(さんちく)・太陽(たいよう)などの目の周りのツボを刺激すると、眼精疲労の緩和が期待できます。

手の合谷(ごうこく)は人差し指と親指の間にあり、目の疲れや肩こりを和らげます。
親指の関節にある眼点(がんてん)も眼精疲労に効果的です。
足の親指の付け根も目に対応する反射区にあたり、刺激すると目の疲れが和らぎます。

後頭部の風池(ふうち)や天柱(てんちゅう)は、血行を促し目の疲れや肩こりを和らげるツボです。
軽くもみほぐすとスッキリします。
また、ヘッドスパで頭皮をほぐすことも血流改善につながり、眼精疲労の緩和に役立ちます。

首のストレッチは、肩こりの緩和にもつながりますし、目を閉じて眼球を上下左右に動かすと、ピント調節を助け負担を軽減します。

デスクワークやスマホを長時間使用する方は、ツボ押しやストレッチを習慣化すると良いでしょう。

目を温める

目を温めると筋肉がほぐれ、血行が促進されます。
ホットアイマスクや温めたタオルを5〜10分のせると効果的です。温めると血流が促され、目の疲れが和らぎます。1時間に1回程度取り入れると効果的です。

眼精疲労におすすめのグッズ

眼精疲労の軽減には、便利なアイテムを活用しましょう。

目元マッサージ器

微振動や温熱で目の血流を促し筋肉をほぐします。
デスクワーク後や就寝前の使用がおすすめです。

画面の反射を防ぐフィルム・スクリーンカバー

画面の映り込みを抑え、目の負担を軽減します。

ション・姿勢矯正グッズ

姿勢の乱れは眼精疲労を悪化させるため、クッションや椅子を工夫すると負担が軽くなります。

眼精疲労に効く目薬・サプリ

ここでは、眼精疲労に効く目薬・サプリをご紹介します。

処方薬

眼精疲労の治療には、症状や原因に応じた 点眼薬や内服薬が処方されます。

<点眼薬>

ビタミンB12を含みピント調節を助ける「サンコバ点眼液(シアノコバラミン)」や、調節機能をサポートする「ミオピン点眼液」があります。
ドライアイが原因の場合は 人工涙液 で潤いを保ち、炎症が関係する場合は抗炎症成分を含む目薬が充血や不快感の改善に役立ちます。

<内服薬>

ビタミンB群 を含む製剤が一般的です。
ビタミンB1、B2、B6、B12は眼精疲労の慢性的な症状を和らげ、血行を促すビタミンEが配合されることもあります。
また、ストレスや緊張が関係する場合には 漢方薬が処方されることもあり、桂枝加竜骨牡蛎湯エキス顆粒は神経の高ぶりを抑え、リラックスを促すことで目の疲れを軽減します。

これらの薬剤は、医師の診断に基づいて処方されるため、原因が特定できない場合は専門医の診察を受けることが大切です。

市販薬

市販の内服薬や点眼薬を活用できます。

<内服薬>

ビタミンB群や血行促進成分を含むものが多く、目の疲れや肩こりの改善に役立ちます。「キューピーコーワiプラス」は活性型ビタミンB1が血流を促し、眼精疲労を軽減します。

<点眼薬>

「サンテメディカル12」「Vロートプレミアム」「ロートゴールド40」など、疲れ目や角膜を保護する成分を含む目薬が販売されています。
充血が気になる場合は血管収縮剤入り、ドライアイには防腐剤無添加の人工涙液「ソフトサンティア」などが適しています。

ピント調節を助ける成分や保湿成分を含むタイプもあり、症状に合った点眼薬を選ぶことが大切です。

サプリ

目の健康にはサプリも有効です。
ブルーベリーのアントシアニンは眼精疲労の回復を助け、DHAやEPAは視神経の働きを支えます。
ルテインはブルーライトから目を守るとされています。

食生活が偏る場合は、サプリを取り入れると良いでしょう。

眼精疲労を防ぐために今日からできることを考えよう

デジタル社会では眼精疲労は避けにくいため、適切なケアが必要です。

食事では、ビタミンA・B群、DHA・EPAを意識して摂りましょう。
加えて、ツボ押しや温めるケアで血行を促すと、疲れが和らぎます。
また、人工涙液を使うと、目の負担が減ります。
長時間のデスクワークをする方は、こまめに目を休める習慣をつけましょう。

放置すると肩こりや視力低下を招くため、早めにケアしましょう。

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参考文献
  • 公益社団法人 日本眼科医会「屈折異常と眼精疲労」
  • 公益社団法人 日本眼科医会「パソコンと目」
  • 公益社団法人 日本眼科医会「疲れ目ってなんだろう?」