目薬(点眼薬)の正しい差し方を解説。清潔な手で使用することがポイント

ドラッグストアに行くと、数多くの目薬が揃っています。
特定の病気ではなくても、普段から目を使う仕事に就く方が多くなり、疲れ目やドライアイなどで目薬を求めることも多くなりました。
しかし、目薬についてほとんど何も知らないまま使用している方が多いのが現状です。
本記事では、目薬についての基本知識や正しい差し方について解説していきます。

目薬(点眼薬)の基本

目薬は「点眼薬」とも呼ばれ、薬として体に効果を及ぼすものです。
治療や予防のために使用されるものであり、内服薬と同じように指示があれば継続していく必要がありますし、必要がなくなれば使用を中止します。
薬は目に使いますが、目は構造上、耳や鼻ともつながっています。
目薬を差すことにより、薬の効果が全身をめぐって副作用を起こす可能性もあるため、理解した上で使用することが大切です。
また、使用するほどに治りが早い・効き目が良いというものではなく、決められた点眼回数を守る必要があります。

市販の目薬(点眼薬)と処方される目薬(点眼薬)の違い

処方される目薬は、医師の診察のもとその人の体質にあったものが提供されます。
一方で市販の目薬は、医師の目が届かないため購入者がどのようにして使用するかが見えないことが欠点です。
市販の目薬は副作用が出にくいように調整されているため、処方される目薬よりも効果が弱くなるようにできています。
また、処方される目薬は処方された期日内で使い切ることが目的である一方で、市販の目薬は長期にわたって保存することを考えられており、防腐剤が入っていることが特徴です。
従って、市販の目薬を長期にわたって使用することで、防腐剤による副作用が出る可能性もあります。

目薬(点眼薬)の使用量と有効期限

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目薬によって1滴の量は異なりますが、ほとんどの目薬には100滴以上の量が入っています。
たとえば、1日3回・両目で使用した場合、おおよそ17日ほどでなくなる計算になります。
処方でもらう目薬は、それらを逆算した上で本数が決められています。
1日で使用する回数は、目薬に記載している回数や、医師の指示を守るようにしてください。

目薬の有効期限

目薬の箱やボトルに記載されている有効期限は「開封前の期限」です。
開封後の期限は1か月であるといわれていますが、あくまでも目安です。
未開封のものであっても、どのように保存をしているかによっては、劣化が早くなるものもあります。
開封したら用法を守って早めに使いきることを意識したり、いつ開封したものかわからないものは破棄して新しいものを開封するようにしましょう。

目薬(点眼薬)の差し方

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目薬を差す上で、差し方の基本を知っておくことは大切です。
細菌が目に入ると炎症を引き起こし、目薬の中に入ると繁殖してしまう可能性があります。
そのため、まず目薬を差す前に必ず手洗いをしましょう。

差し方のポイントは、利き手と逆の手で拳をつくって、下まぶたにあてて口側に引っ張り、そのうえに目薬を持った利き手をのせます。
そうすることで、先端がどこにも触れずに目薬を差すことができます。
目薬を差したあとは、まばたきをせずに1分間程度、目を瞑り薬液の効果を浸透させましょう。
また2滴以上点眼した場合は、目から溢れてしまい目薬の種類によっては目周辺の皮膚の炎症を起こす原因となります。
そのため、溢れた分はティッシュで押さえて拭きとるようにしましょう。

小児への点眼方法

小児に点眼をするときにも、細菌を目に入れないように注意する必要があります。
まずは、介助者とお子さんの手洗いをしましょう。
目の周りについているゴミや目やになどは、清潔なガーゼやティッシュでふき取っておきます。
点眼時にお子さんが恐怖を感じたり動いたりしないように声掛けをしながら、介助者がやりやすい体勢をとって実施しましょう。

長期で使っていく目薬はスムーズに受け取れると便利

目薬の差し方ついて解説してきました。
箱に記載されていたり医師から指導があった通りに、使用・保管をしていくことが必要です。
目薬は長期で使うことが目的となっているものが多いため、処方の場合は継続的に使用していくことになるでしょう。

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参考文献
  • 公共財団法人/日本薬剤師会「目薬の使い方」
  • 公共財団法人/日本薬剤師会「点眼剤の適正使用 ハンドブック-Q&A-」 x Facebook