梅雨の不調を乗り越える！低気圧や湿度による体調不良の原因と対策

梅雨になると「なんとなく体調が悪い」と感じる方も多いのではないでしょうか。
最近では「気象病」や「天気痛」といった言葉が広まり、気圧や湿度の変化が体調に影響を与えることが注目されています。
本記事では、梅雨時に起こりやすい不調の原因や具体的な対策、治療法をご紹介します。

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梅雨時の体調不良の主な原因

梅雨は、低気圧が前線付近を通過している状態が続く時期です。そのため、気圧や湿度が変化しやすくなっています。
この気圧や湿度の変化が体調に大きく影響を与えるといわれています。

低気圧と湿度の変化が身体に与える影響

梅雨の時期は、気圧が低いことから雨が降りやすくなります。
この気圧や湿度の変化を敏感に感じ取っているのが、耳の中の「内耳」という器官です。
内耳は気圧の変化を感じると脳の自律神経に伝えます。
気象病の人はこの内耳が敏感に反応するため、少しの変化でも脳に過剰な情報が伝わり、自律神経のバランスが崩れてしまうと考えられています。

自律神経の乱れと症状

自律神経は「交感神経」と「副交感神経」に分かれており、私たちの意思とは関係なく生命活動を維持するために働いています。
この2つはそれぞれ異なる働きを持っていて、交感神経は主に興奮時や身体を活発に動かす時に働き、副交感神経は主に身体を休める時に優位に働きます。
天候の変化やストレスなどが原因でこの自律神経が乱れると、動悸や息切れ、頭痛、消化不良、不眠など、様々な身体症状や精神症状を引き起こす可能性があります。

東洋医学(漢方)の視点「湿邪」「水滞」とは

東洋医学では、余分な水分は身体に溜まり体調不良を引き起こすと考えられています。
余分な水分が身体に溜まる原因は、水の飲み過ぎだけでなく、雨による湿気など外からの影響もあります。
東洋医学では過剰な湿気を「湿邪(しつじゃ)」と呼び、身体に入り込むことで体内の水分を必要以上に増やす悪いものとされています。
また、身体の水の巡りが悪く、滞っている状態のことを「水滞(すいたい)」と呼びます。

梅雨時に多い体調不良の症状例

雨の多くなる梅雨は過剰な湿気が続くため、余分な水分が身体に溜まりやすくなり、体調不良を引き起こすことがあります。
梅雨をはじめ、多湿の夏や台風の多い残暑の時期なども要注意です。

頭痛・めまい・関節痛・むくみなど

症状で多いのは頭痛やめまい、関節痛、むくみなどです。
その他にも疲労感や手足のしびれ、古傷の痛み、イライラする、やる気がなくなる、鬱のような状態になるなど、人によって症状が異なります。
また、元々あった症状や病気が天気や気圧の変化で悪化することもあります。

「鬱」について詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考にしてください。

気象病と天気痛の違い

くもりや雨などの天候や気温・気圧・湿度など、気象の変化によって人の身体に起こる不調は「気象病」と呼ばれます。
その中でも痛みや気分障害を伴うものを「天気痛」と呼びます。

梅雨時の不調を和らげる日常生活の対策法

気象病は自律神経の乱れが深く関係しているため、日常生活を見直すことで改善につながる可能性があります。

生活リズムを整える

自律神経を整えるためには、起床時間や就寝時間、食事時間など生活リズムを整えることが重要です。
特に、睡眠不足は自律神経を乱す大きな原因となりやすいため注意しましょう。
就寝前にパソコンやスマートフォンを使用しないなど、睡眠の質を改善することも自律神経を整えるのに有効です。

軽い運動・ストレッチで巡りを良くする

ストレッチや軽い運動を行うと血流が良くなり、自律神経のバランスが整いやすくなるといわれています。
また、運動後に得られる爽快感はストレス軽減にもつながります。

リラックス・ストレス対策

ストレスが加わると交感神経が刺激され、身体が活発に動く状態になります。
通常はどこかのタイミングで副交感神経が優位に働く状態に切り替わりますが、強いストレスがかかっていると交感神経が優位な状態が続き、バランスが崩れてしまいます。
そのため、ストレスの原因を取り除きリラックスした時間を持つことが大切です。
休息や趣味の時間を持つなど、上手にストレスを発散していきましょう。

梅雨時の体調不良を改善する治療法 -市販薬・処方薬の使い分け-

梅雨時の体調不良を改善するには、生活習慣を見直すと共に、薬を上手に活用しましょう。
市販薬でなかなか症状が改善しない場合は、自己判断せずに一度病院を受診して医師に診てもらうことが大切です。

漢方薬による対策

漢方薬では、全身の水分代謝を良くしてくれるといわれている「五苓散(ごれいさん)」や「苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)」などが多く使用されます。
漢方薬は飲む人の体質によって合うものが異なるため、使用する際には医師や薬剤師と相談するのが良いでしょう。

市販薬・処方薬の選び方と活用法

気象病対策に使われる薬は、頭痛や関節などの痛みには鎮痛薬、めまいやむくみには漢方薬が使用されることもあります。
継続して服用しても改善がみられない場合や、異なる症状がみられる場合は他の病気が隠れていることもありますので早めに受診しましょう。

また、めまいには「メチコバール」が使用されることもありますので、お悩みの方はこちらの記事もご一読してみてください。

【関連記事：メチコバールは手足の痺れに効く薬。効果や副作用について解説】

梅雨や雨が続くときに不調になりやすくお悩みの方は、是非「とどくすり」を活用してお薬を手軽に受け取って対処していきましょう。

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梅雨時の不調を乗り越えるために

気圧や湿度の変化から体調不良が起こりやすい梅雨の時期は、特に意識して生活習慣を見直し、自律神経を整えておくことが大切です。
なかなか改善がみられない場合や、症状が重い場合は病院を受診しましょう。

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参考文献

日本医師会「雨の日に体調が悪くなる-天気痛-」

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