日常生活にも影響がでる「片頭痛」に悩む方は多くいます。
突然引き起こして仕事にも影響が出てくると、生活の質にも関わってくるでしょう。
本記事では、片頭痛の原因や予防法について解説していきます。
片頭痛(偏頭痛)とは
片頭痛とは、痛みが頭の片方または全体にある状態です。
片頭痛そのものはどの年代でも起こりますが、思春期から成人期の初期に多く見られる症状であり、男性よりも女性に3倍も多く、ほとんどの人は決まったサイクルで起こります。
慢性の頭痛がある場合、頭痛を和らげるための鎮痛薬を「常用」すると、かえって慢性頭痛になる可能性があることが報告されています。
「頭痛」には片頭痛の他にも、緊張性頭痛や群発頭痛などがあります。
一般的には、緊張性頭痛・片頭痛・その他の頭痛として分けられることが多いです。
以下では、頭痛の種類、片頭痛と生理の関係について紹介していきます。
緊張性頭痛
緊張性頭痛は、肩や首回りの筋肉が凝り固まっておこる頭痛で、軽度〜中等度の痛みです。
口や顎がうまく動かないこと・心理社会的ストレス・不安・筋肉に疲労を貯めこんでいる・頭痛薬の使いすぎが原因といわれています。
群発頭痛
発生は多くありませんが、若年から中年の男性に時々起こるのが、群発頭痛です。
激しい痛みを伴うことが特徴といえます。
生理と片頭痛の関係
女性は生理がはじまってから2〜3日目あたりに、片頭痛が起こる方がいます。
女性ホルモンであるエストロゲンの量が生理によって急激に変化することが原因です。
片頭痛(偏頭痛)の症状
片頭痛の症状は、脈が打つようなズキズキ・ジンジンするような痛み、または頭全体が締め付けられるようなじんわりとした痛みが、頭の片方または全体にある状態です。
この痛みの程度が中程度〜重度にある場合、以下のような症状が出る場合があります。
- 吐き気
- めまい
- 肩こり
また、片頭痛が起こる前の前兆として、あくびが出る・尿がたくさん出る・目の前で星が光っているようなチカチカしたものが見える、などがあります。
片頭痛(偏頭痛)の原因
以下は、一般的な片頭痛の原因といわれているものです。
これに加えて、脳の血管の拡張と収縮をすることで痛みを伴うこともあります。
三叉神経によるもの
三叉神経は脳全体を張り巡らしている神経ですが、何らかの異常を起こしていることで片頭痛が起こるといわれています。
セロトニンによるもの
セロトニンによって、脳の血管の拡張や収縮を司っています。
ストレスや精神疾患により、セロトニンの分泌が少なくなると、脳の血管の調整がうまくいかず、片頭痛になります。
特にうつ病の患者さんに片頭痛がある場合、セロトニンが関わっていることが多いです。
片頭痛(偏頭痛)の予防法
ここでは、片頭痛の予防法について紹介します。
また、片頭痛の原因がわかっている場合には、症状が出る前にその原因を取り除くことが大事です。
食べ物による予防
不規則にまとめて量を食べると、一気に血流が多くなることで血管の拡張や収縮につながり、片頭痛が起こりやすくなります。
規則正しい時間に食事を食べるように意識しましょう。
また、はっきりとした原因はわかっていませんが、チョコレート・赤ワイン(アルコール)・チーズ・ナッツなどが片頭痛の原因になることもあるようです。
定期的に摂取する方は気をつけましょう。
空腹も頭痛の原因となるため、こまめに水分摂取をしたり、少ない量の間食をして完全な空腹の状態をつくらないことも重要です。
ストレスを溜め込まない
ストレスを溜め込むと交感神経が優位になり、脳の血管をずっと緊張させた状態にしてしまいます。
ストレスの発散は日頃から意識しましょう。
処方薬
診察の結果によっては、事前に片頭痛が出にくくなるような内服薬を飲むように指示があります。
定期的に薬を飲むことによって、血管の収縮や拡張に関わる部分を制御することができます。
その他
他の原因としては、天気の変化・睡眠不足が挙げられます。
天気の変化に敏感な方は、副交感神経を刺激できるようなことを意識し、休息をとるように心がけましょう。
睡眠不足については、生活習慣の見直しをすることで、改善していくようにしましょう。
片頭痛(偏頭痛)の治し方
片頭痛の治し方にはいくつか方法がありますが、最も効果がでやすいといわれているのは「生活習慣」の改善によるものです。
原因となっているものがあれば取り除けるように、普段の生活習慣を見直して改善していきましょう。
処方薬
片頭痛には、トリプタンが治療薬として使われます。
緊張性頭痛の場合は、首や肩回りの筋肉をほぐすための筋弛緩薬や痛みをとるための麻酔薬が使用されることもあります。
漢方薬
片頭痛に一定の効果が見込める漢方薬があります。
有効成分が直接効くような西洋薬とは違い、継続して飲み続けて頭痛が出にくいように体質に変えていくことで効果を発揮します。
どの漢方薬が体質にあっているかは個人差があるため、主治医と相談しながら選択していきましょう。
コーヒー
普段はカフェインを摂取されていない方は、コーヒーに含まれるカフェインによる血管拡張によって一時的に片頭痛の改善を見込めます。
ただし、普段からカフェインを多く摂る方は、カフェインの効果に対して慣れてしまっているため、改善が期待できないかもしれません。
慢性的な片頭痛(偏頭痛)を疑う場合は病院で診察を受けましょう
片頭痛の原因や予防法について解説してきました。
慢性の片頭痛がある方は、痛みがあることが当たり前となり、放置してしまうこともあるでしょう。
しかし症状が出ている限り、それは不調が出ているというサインです。
片頭痛の痛みの程度や痛む周期や強さなどによっては、病院で診察を受けて、痛みが出る前に飲める薬を処方してもらいましょう。
また同時に、日々の改善に向けた対策も重要です。
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処方された薬についてはオンラインで薬剤師から説明を受けられるため、ネット環境がある場所であれば、どこからでも処方薬について問い合わせることができます。
片頭痛(偏頭痛)のお薬の受け取りには、是非とどくすりの活用をご検討ください。
参考文献
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- MSDマニュアル「片頭痛」
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- 厚生労働省/ヘルスケアラボ「頭痛」
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- 厚生労働省「重篤副作用疾患別対応マニュアル」
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- 日本頭痛学会「慢性頭痛の診療ガイドライン」
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- 日本神経学会/脳神経内科の主な病気「片頭痛」
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- 大阪府医師会/げんき情報「片頭痛」