電子処方せんとは?仕組みやメリット、使い方まで分かりやすく解説! 

目次

電子処方せんは2023年1月から運用が開始されたサービスです。
早速利用された方からは、画期的で便利であるとの声も出てきています。

本記事では、電子処方せんの仕組みやメリットについて解説していきます。

電子処方せんとは

電子処方せんとは、これまで紙で発行していた処方せんを電子化したものです。
医師から処方された処方せんを薬局に送付し、薬剤師が受け取ってチェックするところまでをオンラインで完結できるシステムです。

また、今まで処方されていた薬の情報がオンライン上で保存されているため、過去の薬を参照しながら、副反応がでないか・飲み合わせが悪くないかなどの確認を、いつも行っている薬局が変わっても確認することができます。
処方せんの使用期限は紙と同じく4日以内と決められており、過ぎてしまうと無効となります。

紙の処方せんとの大きな違い 

紙の処方せんと電子処方せんの最も大きな違いは、情報の管理と共有の方法にあります。紙の場合は、処方せんそのものが原本であり、それがないと薬を受け取れませんでした。

一方、電子処方せんは処方内容がデータとして管理されるため、紙の処方せんを持ち運ぶ必要がなくなります。 

項目 電子処方せん 紙の処方せん
形態 デジタルデータ 紙の書類
情報の共有 全国の対応医療機関・薬局でリアルタイムに共有可能 処方せんを持参した薬局でのみ情報が分かる
紛失リスク なし あり
保管 電子的にシステムで保管 薬局が紙で保管

リフィル処方せん機能はいつ追加される?

リフィル処方せんとは、比較的病状が安定している方を対象に、同じ処方期間・内容の薬を再び受け取れる制度で令和5年12月28日に実装されました。 

詳しくはこちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。

リフィル処方せんは、再び処方を受けるまで処方せんを手元で保管する必要がありますが、紛失してしまう可能性があることがデメリットです。

しかし電子処方せんで管理をすれば、紛失のリスクがなくなり、再び薬局に行くだけで処方薬を受け取ることができるようになります。
電子処方せんへのリフィル処方せん機能の追加は、令和5年12月28日に実装されました。 

電子処方せんの仕組み・システム

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電子処方せんや今までの処方薬の情報は「電子処方箋管理サービス」に保存されています。
患者が病院を受診すると、本人確認をしたうえで担当医は「電子処方箋管理サービス」に保存されている処方薬の情報を参照をしながら診察をして、電子処方せんを登録します。

診察が終わり患者が薬局に行くと、本人確認をしたうえで担当薬剤師が「電子処方箋管理サービス」から登録されている電子処方せんを取得して調剤を行い、患者に服薬指導や薬剤交付をします。
調剤をした内容を薬剤師が「電子処方箋管理サービス」に記録すると、それを担当医に共有することができます。

疑義照会などの急を要する確認は電話で実施しますが、そうでない場合には「電子処方箋管理サービス」上で完結することができるようになりました。

電子処方せんのメリット(患者)

電子処方せんのメリット

電子処方せんを利用すると、患者さんにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

以下にていくつかメリットを紹介します。 

メリット1:処方せんを紛失するリスクがなくなる

紙での処方せんを持ち歩くことがなくなります。
例えば仕事の合間に受診をして、そのあと処方薬を受け取るのは仕事が終わってからにしようと思っていたら、どこかの書類の合間に挟まってわからなくなってしまった、ということも今後はなくなるでしょう。
受診をしてから処方薬を受けとるまでに時間差ができやすい生活習慣の方におすすめです。

メリット2:スマートフォンなどで自分の薬の情報を確認できる 

処方された薬の情報は、政府が運営するオンラインサービス「マイナポータル」を通じて、ご自身のスマートフォンやパソコンから確認できます。 これまでお薬手帳で管理していた情報をデータで正確に把握できるため、健康管理に役立てることができます。 

参考:電子処方せん(国民向け) |厚生労働省 

メリット3:複数の医療機関・薬局で薬の情報が共有できる 

最大のメリットは、患者さんの同意のもと、異なる病院や薬局でも最新の正確な薬の情報を共有できることです。

例えば、引越し先や出張先で急に医療機関にかかった場合でも、普段飲んでいる薬の情報を医師や薬剤師が正確に把握できます。これにより、どの地域でも一貫性のある医療を受けやすくなります。 

メリット4: 薬の重複や危険な飲み合わせを防ぎやすくなる 

複数の医療機関から同じような効能の薬が処方されてしまう「重複投薬」や、一緒に飲むと危険な「併用禁忌」のリスクを大幅に減らすことができます。

医師や薬剤師が処方・調剤する際に、システムが自動でチェックを行うため、これまで以上に医療の安全性が高まります。 

電子処方せんの利用方法 

電子処方せんの利用方法 

電子処方せんを利用するための具体的な流れと、何が必要になるのかを解説します。

基本的にはマイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」があるとスムーズです。 

マイナ保険証を利用する方法

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マイナンバーカードを健康保険証として利用すると、さまざまなメリットがあります。
今までに処方された薬の情報だけでなく、これから受けられる特定健診の情報や今までにかかった医療費を参照することができます。


また確定申告時には既に情報が入っているため、医療費控除を漏れがなくスムーズに行うことができます。
利用するためには、マイナンバーカードの交付を受けたのちに事前の利用申請を行う必要があります。
検討されている方は、余裕を持って手続きしていくとよいでしょう。

1.  医療機関での受付: 顔認証付きカードリーダーにマイナ保険証を置き、「電子処方せん」の発行を希望します。過去の薬剤情報の提供に同意するかどうかをここで選択します。 

2.  診察: 医師が過去の薬剤情報を参考にしながら診察・処方を行います。 

3.  薬局での受付: 薬局でも同様に、カードリーダーにマイナ保険証を置いて受付をします。 

4.  薬の受け取り: 薬剤師が処方内容や過去の薬剤情報を確認し、服薬指導の上で薬を渡します。 

参考:電子処方せんの利用方法(国民向け) |厚生労働

健康保険証を利用する方法 

マイナ保険証を持っていない場合でも、健康保険証を使って電子処方せんを利用することは可能です。

その場合、医療機関で電子処方せんを希望すると「引換番号」が記載された紙(処方内容の控え)が発行されます。薬局では、健康保険証とその引換番号を提示することで、薬を受け取ることができます。 

オンライン診療やオンライン服薬指導を利用する方法 

電子処方せんは、オンライン診療やオンライン服薬指導との相性が良い仕組みです。

自宅で医師の診察を受け、発行された電子処方せんの情報を薬局に共有し、ビデオ通話で服薬指導を受けた後、薬を自宅に配送してもらう、といった一連の流れをスムーズに行うことができます。 

電子処方せんに関するよくある質問 

電子処方せんに関するよくある質問 

最後に、電子処方せんに関して多くの人が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。 

電子処方せんを選んだ場合、紙の控えはもらえますか? 

はい、もらえます。電子処方せんを発行した場合でも、患者さんが処方内容を確認できるよう、当面の間は「処方内容(控え)」として紙が渡されます。 これには、薬局に伝えるための引換番号も記載されています。 

家族の電子処方せんを代理で受け取ることはできますか? 

可能です。看護にあたる家族等が代わりに調剤を受ける場合は、電子処方箋の場合、被保険者情報や処方内容(控え)に記載されている「引換番号」、患者さんとご家族であることがわかるものを薬局にお伝えください。

引換番号は、患者さんとご家族の間で、処方内容(控え)の画像の送付や電話等でご確認ください。運用は薬局によって異なる場合があるため、事前に薬局へ確認することをおすすめします。 

参考:電子処方箋(電子処方せん) Q&A(国民の皆さま向け) |厚生労働省 

お薬の受け取りをスムーズにするサービス利用を検討しましょう

電子処方せんの仕組みやメリットについて紹介してきました。
日々忙しく働いている方にとっては、処方せんやお薬手帳の持ち歩きがなくなり便利なシステムです。
また、時間の短縮や効率化を考えるならば、配達サービスの利用を検討しましょう。

とどくすりは、薬局へ行かずに処方せんの薬を宅配便で受け取れるサービスです。
処方された薬についてはオンラインで薬剤師から説明を受けられるため、ネット環境がある場所であれば、どこからでも処方薬について問い合わせることができます。
処方薬の受け取りには、是非とどくすりの活用をご検討ください。

参考文献
  • 厚生労働省「電子処方せん(国民向け)」
  • 厚生労働省「電子処方箋」